オクトモア-この世で一番スモーキーなウイスキー

【オクトモア 10.1 スコティッシュ・バーレイ】

オクトモアはスコットランドアイラ島にある、ブルックラディ蒸溜所で作られるシングルモルトウイスキーです。オクトモアとはゲール語で「偉大なる8番手」という意味だそうです。
超ヘビリーピーテッドの麦芽を使用しており、エディションによってはフェノール値最大309ppmのものもあります。このフェノール値はスコットランドはもちろん全世界においても最大の数値。
ppmは「スモーキーさの指標」であり、あのラフロイグで40ppm~55ppm、アードベック10年で60ppm前後とされています。
つまりオクトモアは「この世で一番スモーキーなウイスキー」ということになります。
しかし厳密に言えば、ppm値が大きいからといってそのもののスモーク臭が強いわけではなくアードベックなどの方が強いと感じる場合もあります。
なお定番品を持たないためエディション・ナンバーがつけられ、エディション毎にフェノール値は変わります。

さて今回入手した「オクトモア 10.1 スコティッシュ・バーレイ」
2012年収穫の大麦を使用し2013年に蒸留、その後ファーストフィルのアメリカンオーク樽で5年熟成しています。
使用している樽はジムビーム、ヘヴンヒルバッファロートレース、ジャックダニエルなど。
フェノール値は107ppm、アルコール度数は59.8%。

テイスティングノート
「香りはドライで青々しく、未成熟なリンゴやキャベツのような野菜類の匂いが漂います。続いてオクトモアらしい少し粉っぽいバニラとキャラメル、燻製香はやや薄い印象。
味わいはパワフルで温かく、ホワイトペッパーとプラム。アルガンオイルのようにオイリーで、大麦糖(キャンディ)の甘みの内側から海辺のたき火。貝、磯の風味。
後半は少し焦げたキャラメルの風味、クリーミーでまとわりつくようなスモーキーさが長く残ります。
フィニッシュ後もスモーキーさは続きますが、余韻は短い印象です。
オクトモアの素直なところが出ているというか、そこまで難解でないわかりやすいボトルと言えそうです。」

度数からしてもかなり強烈ですがバーボン樽で熟成されているので甘さもあり、ボディがでかいので煙臭さもバランスがとれています。
日頃アイラ島モルトをストレートで飲んでいる方でも、最初の一口は少し含む程度にした方が無難です。

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オクトモア